2016年2月27日
不気味な沈黙を続ける中国― 米中関係の変化に揺れる世界の金融市場 ③
米中協調を刺激する「勢力」― 米中関係の変化に揺れる世界の金融市場 ②
「中国版プラザ合意」の声=G20 上海― 米中関係の変化に揺れる世界の金融市場 ①
2016年1月24日
次世代準備通貨、金融秩序を巡る駆け引き― 「株価依存」の経済が失うもの ①
2015年12月7日
COP21、温暖化以上に重要なトピックとは
2015年9月4日
中国は本気で市場を下支えしようとしていない― 株価頼みのG7経済に限界が訪れる時
2015年8月7日
日米の「国内回帰」がもたらす世界平和― SDR入りする人民元 3/3
2015年6月21日
「金・銀信望投資家」が望むゴールドスタンダード回帰― SDR入りする人民元 2/3
2015年6月19日
世界の金融システムに新たなステージ ― SDR入りする人民元 1/3
2015年1月6日
2010年12月8日
投資家保護 ― 改革されるべきは上場企業経営陣 2
まだ記憶に新しい2009年の年越し。わずか数ヶ月前の金融市場の混乱を理由に、住み込みの期間工らは極短期間の予告だけで住居を追われ、凍える冬空に放り出された。トヨタやキャノンなど、日本を代表する企業らが一斉に契約を打ち切ったのである。
「トヨタ銀行」とも揶揄されるほど、莫大な現金資産を留保し続ける同社。その極々一部を放出してでも社を支えた労働者を保護しようとはしなかった。
リーマンショックに金融危機、その直後のことである。株主に丁寧な説明することできっと「人助け」に対する寛大な理解を得られたに違いない。このとき同社は、同期の株主に対する利益還元をも減らしている。
この年の会期末(2009年3月期)、トヨタ自動車は実に現預金2.4兆円、有価証券5千億、流動資産全体で11.3兆円を計上している。これは前期から現預金が1兆円近く増加し、それを社内に留保してのことである。
その後も同社を筆頭に経済界は政治に圧力をかけ、業界への補助金や為替操作など、巨額の国費支出を勝ち取っている。「利益は社のものだが、労働者保護は国(国民)の責任」という姿勢を示す形となった。
意図的に操作されたデータや事実隠蔽。戦前の軍政府、財閥との関係、それによって犠牲となる国民生活。形こそ異なるものの、残念ながら先進国基準においては民主的に映らないのが日本市場である。
政界、経済界、メディア界に既得権を有するメンバーらに牛耳られ、投資家保護は二の次、三の次となっている。同じく投資家が保護されていないのなら、成長著しい新興国に投資する方がより「安全」という印象を与えてしまうところでもある。
【トヨタ自動車決算資料より】
2008年3月期
現金資産1.6兆円、有価証券5千4百億、全流動資産合計12兆円
2009年3月期
現金資産2.4兆円、有価証券5千億、全流動資産合計11.3兆円
2010年3月期
現金資産1.8兆円、有価証券1.8兆円、全流動資産合計13兆円
― 自己の他ブログサイトより転記 ―
注: 本ブログは自己記録用のため、基本的にコメントへの返信はいたしておりません。お読み頂きありがとうございます。
投資家保護 ― 改革されるべきは上場企業経営陣 1
「株式会社」の最大使命は株主への利益還元。ゆえにこれへの達成の度合いが、投資家にとっての企業価値を計る尺度となる。
「利益は社のものである」だとか、「経営者のものである」などと考えることがあれば、それは立派な背任行為。つまり犯罪である。しかしながら日本の上場企業経営陣にはその認識に欠けるメンバーが多いように見えてしまう。日本が「金融発展途上国」の汚名を奪回するには、「上場企業経営者の意識改革」が最優先事項となる。
これまで日本株が非常に低位にあった理由、それは日本国の将来が危ぶまれているからだけであろうか。日本企業はアジアという大変有望な市場の中であり、同地域内で一早く工業化が進んだ国として、本来、非常に有利な立場と恵まれた環境にある。
しかも世界中の金融機関が、アジア市場の成長に最大の期待を寄せている時代でもある。この中にある日本が外の目に魅力的に映らないはずがない。政府が実力不足であったとしても、日本企業の評価がこれほどまで低位にあることには、経済的合理性がない。ましてや日本政府はきのう今日、その実力を疑われ始めたわけでもない。
日本株低迷の真の理由、それは日本企業固有の問題でもある、投資家を軽視する経営陣の姿勢と、それらを戒める法整備の遅れにあるのではないだろうか。
親子上場による利益相反、無秩序な増資。法整備の遅れをいいことに、日本の上場企業は投資家保護に消極的である。先進国の基準で見れば犯罪を疑われかねないレベルにある。またこうしたことはヘッジファンド等らの「合法的」な市場アビュースをも可能にしてしまう。
世界中どこの誰であれ、投資先経営陣の株主への扱いを第一に問うものである。現在のように経済情勢が不安になれば、それはより一層の厳格化を伴う。しかし日本の投資家は必ずしもそれを重視していないように見える。
2010年11月7日
中国復興とドル安の定着 3
中国復興とドル安の定着 2
中国復興とドル安の定着 1
2010年10月30日
円の国際通貨化という議論
2009年10月31日
米国市場 先進経済モデルの実験場
米国の経済は、一次元も二次元も日本の先を歩んでいる。それゆえ世界に先だって、経済モデルの実験場となっている面もある。これは同時にハイリスク、ハイリターンな市場でもあり、あり得ないと考えられていた、世界的トップ企業の破綻さえ起こる。
GMとクライスラーの破綻はその経営の在り方がよく問われた。しかしながら同社のリスクを取った経営(必ずしも本業に100%地道でなかった経営)は、まさしく自由度の高い経済の中にあって、トップの地位を維持するための、競争激化の波にのみ込まれた結果であると言える。対して日本の企業は、これ程の競争を強いられることなく、円安政策によって厚く保護されて国際競争力を維持して来た。
直近の米国経済が「実験的」に突出してしまったのであれば、今後やや保護主義に傾く可能性もある。しかしながらこの市場は、いずれまた新たな経済モデルを伴って本格始動するわけで、一旦「リセット」される今の時期に、体質改善が求められる。
政官業の癒着で作り上げた大企業(天下りを受け入れる企業)の保護政策を止め、個人・零細企業が自立できる、「強者覇権型」ではない機会の平等性を持った市場経済を創り上げ、日本経済を長期間持続する強固な体質へと変えていきたいものである。
― 自己の他ブログサイトより転記 ―
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