2010年7月29日

エコノミック・チャイルドアビュース ― デフォルトへの道

日本の財政状況について、海外では「エコノミック・チャイルドアビュース」という言葉で表現されることがある。

日本語ではチャイルドアビュースは「児童虐待」などと翻訳されるが、英語でのChild Abuseの「Abuse」とは、本来「悪用」や「乱用」、「不正利用」と言ったことを意味する。すなわちチャイルドアビュースとは、「自らの欲求を満たすために(または自らの「うっ憤」を晴らすために)子供を悪用する」という意味である。

そして「エコノミック・チャイルドアビュース」は、「経済的な(に)子供の(を)乱用」、つまり現世代が自らの欲求を満たすため、「子世代(の財産権等)を悪用する」と言う意味になる。これは紛れもなく、世界的に見れば異例なほどに積み上げてしまったこの国の超巨額債務のことである。

日本国民は借金を積み上げてまで、上級公務員に常識では考えられない浪費を長年させて来た。ワンフライト数百万円もするファーストクラスで出張させ、一泊6万円もするホテルを理由する外遊を許して来た。国内では各地のほぼ一等地に格安の住宅まで提供し、運転手付き高級乗用車もある。

2010年7月12日

早くも「新・第3の道」か― 参院選を経て

昨日の参院選、日本国民はその総意で向こう3年間の「ネジレ国会」を選択した。その真意はどこにあるのだろうか。

周知の通り「ネジレ国会」は政策運営を停滞させ、長期ビジョンが軽視されがちで、方向感のない国家を造りかねない。いや、日本は既に方向感のない国家である。次期衆院選および参院選でこのネジレを解消しない限り、日本はこの先の果てしない政治空白期間を生み出すことになってしまう。

外国でもネジレ国会と取れるような状況はある。但し国民が直接投票して(あるいはそれに近い選出方法により)、国家元首となる大統領を持つ国会のネジレと、日本のように非常に曖昧な政治制度を持つ両議院がネジレることとは相当の差がある。

この先長期に渡り、政治は互いの足を引っ張り合い、方向感のない国家運営となることを避ける為には、もはや「大連立」と言う道しか残されていないのかもしれない。民主党色、自民党色、ともにその「色」を薄めての連立を組み、新たな「第3の道(政治)」を創出していく他ないのだろうか。

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