2010年8月12日

“日流” 今も続く日韓併合の悲劇

また日本国総理大臣が「日韓併合」に対し謝罪した。

この日韓併合は李氏朝鮮が「欧州の脅威から身を守るため、自らが申し出たことによるもの」であると、当時の大日本帝国軍が唱えたプロパガンダを未だ信じる日本人がいる。仮にそれが事実であったとしても、朝鮮本土、日本国内において、日本人が彼らに対して行って来た非人道的な扱いは正当化される趣旨のものではない。少なくとも日本以外の民主国においては。

どのような形で日韓併合が始まったのであれ、その最大の悲劇は、歴史的にも「学問の地」であった朝鮮半島が、武士道を美学とする日本に併合され、今もなお続く影響を受けてしまったことである。理由はともあれ、理論派が武力派に負けた象徴的な出来事であろう。

同じく植民地化の歴史を持つ香港やマカオ、その他欧州国に支配を受けた地域や国家は、地域の伝統と欧州的な感覚を調和させた魅力が今も残る。ソウルを訪ねると東京同様、自国文化は切り捨て、欧米に憧れるだけの「無秩序な街づくり」を哀れまざるにはいられない。

乱立する雑居ビルとネオン、電柱と電線、歩道を占拠する置き看板、デリカシーのないラブホテル、風俗営業とその広告などは、紛れもなく現代の日本文化だ。日本各地の駅前に多く存在するパチンコ(賭博店)や派手な風俗業はさすがに見ないが、放送・マスコミ文化などは日本並みに相当低質である。

― 人々は歴史的価値観と誇りを失うと、伝統や名誉を軽視し、拝金主義に走りやすい。拝金主義は政府・行政から始まり国民に至るまで国家全体を無秩序なものにしてしまいがちだ。

韓国の財閥や新興企業がいい例かもしれない。日韓併合による辱めは心の奥底にしまい、先に資本主義化され、欧米から新技術を取り入れることで成功している日本を模倣することが、金儲けにとっては効率的であった。但しこれには大きな代償を伴っていることを韓国人は忘れてはならない。韓国が“日流”を取り入れて成功すればするほど、日本社会の影の部分(マイナス要素)まで取り入れてしまうのである。

日韓併合なしに、または併合先が欧州国であったのなら、解放後もこのような“日流”に影響を受けることはなかったはずである ― 強い反日教育こそされていないが、台湾も同様の爪痕と影響を今も残す。韓国人はさぞかし次のように考えていることであろう。

「あぁ、同じ侵略されるならフランスやイギリスにされていればよかった。どうして日本だったんだ..」と。