2009年5月3日

日本のタイムリミットとオタク総理

長期的な視野に立ってアジアの発展と日本の成長を見た時、果たして将来の日本は中国が持たぬものをどれだけ持っていられるだろうか。

芸術、文化、歴史、自然、資源、人材、国民性などは、一国の発展に大きく寄与することのできる要素である。対して「産業技術」などは地域・国を選ばず、「居心地」さえ良ければ自らのニッチを求めるかの如く移動して行く(移動が容易)。これらは日本自身が、欧米模倣から学び、後に彼らの産業シェアを奪ってきたのと同様、いずれはより発展性と資本力のあるところへと移動して行かざるを得ない。

これまで欧米ではニンジャ、サムライ、スシ、ゲイシャなどが人気であった。最近では徐々に飽きられ、現在ではマンガやニンテンドーなどが人気となっている。日本国内ではあまり言われないが、これらは「日本文化」と言えども、どれもエンターテイメントの枠を超えていない。長期間に渡って世界を魅了し続ける本来の「文化」ではない。次元的発展を語るべき時にオタク総理なるものが出現し、「皆さん、アニメやニンジャは世界で大人気ですよ~」などと浮かれている。

日本は欧米・アラブ社会において、そのユニークさから特別な待遇を受けてきた。共産化によって中国が世界の潮流から消えてしまったような90年代まで、日本はアジア唯一のメンバーとして暖かい待遇を受けて来た。しかしその「特典期間」もそろそろ終わりが近づいている。仮にその特典期間が残っていたとしても、「過去のメンバー」の復活により、日本に与えられたこの特典期間は早期終了となる可能性もでてきている。

日本にとってここ23年、長くとも5年内の国策が、日本の将来を大きく左右する重要な時に来ている。今ここで環境、バイオ等、新分野において、他国が当面追随できない程のリードを確立しない限り、新興国にその座を奪われるのはほぼ確実である。それを避けるには強いリーダーシップ率いる戦略的かつ強靭な国策が必要となる。

―以下、ヤフーニュース記事より抜粋(日本の弱点に的を得て語っている)。

麻生首相は2日間の訪中日程を終え帰国した。訪中の目的に携帯電話市場での売り込みがあったと伝えられているが、中国のIT評論家・陸建国氏は自身のブログで日本企業が成功する可能性は低いと指摘した。

陸氏は2つの面から日本製携帯の問題点を指摘する。第一に日本の製造業は世界的なシェアを握っているとはいえ、そのブランド及び品質は世界の二流であることだという。自動車にせよ時計にせよ、最高級ブランドは欧米企業が担っている。カメラなどの例外があるとはいえ、製造業全体のブランド力は二流だという。結果、ノキアやモトローラと言った欧米ブランド、サムソンなどの同レベルブランド、コピー携帯などの低価格ブランドとの競争は厳しいものになると指摘する。

第二の理由として挙げているのが日本製携帯の市場戦略の弱さ。デザイン面では欧米の美麗さやおしゃれさはなく、また韓国製のように韓流タレントを使ったブランド力もないと指摘する。また中国では容易に反日感情が爆発するリスクがあることも問題だという。