2011年2月27日

悪政だけでは語れない― 低迷する日本市場 1

現在の日本市場のあり方は決して民主的とは言えない。市場の活性化には、より開かれたフェアな環境が不可欠である。


株主、企業経営陣、市場、政治、法律のどれをとっても日本は先進レベルに未達であり、このことがそれぞれの立場の人々を苦しめている。そしてこれは「徐々に改善されてゆく」というものではない。日本市場は投資家のニーズを満たせず、一流になれないままその座を奪われるのかもしれない。

日本固有とも言える親子上場。「Holdings」などと名乗る会社が、直接ビジネスを営んでいる。これには一定の違和感を覚える。

社名に「持ち株会社」とうたうのであれば、「持ち株」、すなわち株主となって利益追求することが本来の目的となる。逆に直接経営するのであれば、「持ち株会社」などと名乗る必要がどこにあるのだろうか。日本の「Holdings」という呼び名には、「親子上場目的」といったネガティブな印象が付きまとう。