2011年7月12日

アメリカの影響力

一般的にLiberal層の米国民は、「強いアメリカ、大国としてのアメリカ」を望んでいない。「アメリカは世界の中の一メンバーであるべき」と考えおり、大国的地位を恥じることはあっても、誇ることなど考えらない。

しかしながら保守派の米国民は、一般的にこれとは反対の色調が強く、「大国としてのアメリカ、世界のリーダーとしてのアメリカ」を望む傾向にある。

冷戦後の一人勝ちの状態とは異なり、現在では新興国の台頭、取り分け中国の復活が共和党層の米国民を奮い立たせている。

近い将来、仮に共和党政権が誕生するようなことがあれば、米国はまるで最後の力を振り絞るように、非常に強い右派政治へ向かうのではないかと不安になる。その米国は大国維持への遅れを取りもどそうとするに違いない。

そしてそのとき世界は、振り返って現在が平和の頂点だったと思えるほど、危険な状態に陥っているかもしれない。仮に世界が極限状態に陥ることがあれば、中国は世界平和に向け貢献を図るのではないだろうか。それこそが中国が理想とする大復活シナリオなのだろう。