2011年8月30日

米ドルというババ― 米国の侮れない危機管理行動 1/4

2008年の金融危機を境に、多くの人が米国の大国主義が終わりに近付いている事を感じているのだと思います。これは2000年代初頭からBRICsを見つめてきた人にはより明確に映ったのではないでしょうか。

これからも米ドルはアップダウンを繰り返しながら、またあるとき「米国復活か」などと言われながらも、米ドルという「ババ抜き」は終わることがないのだと感じています。米国はその国力ではなく、紙幣乱発による不信任から衰退に向かうのでしょうか。この流れは止めるには政策の大転換しかなさそうです。

金融危機当初は、邪魔の入らないことを前提に、オバマ氏、ゴア氏タッグによる本格的な脱化石燃料政策などで、米国は世界へのリードを維持するかなどと考えましたが、どうもそのような方向には進まず、足踏みしているうちに事態は悪化へと向かっているように見えます。